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「ふ〜」
私は溜め息をつきながら、何度目か分からない携帯のメールチェックを行う。
つかさが前に似たような事をやっていて笑ってしまった事があったけど、なるほど、人間同じ様な事をするもんである。
「早く来なさいよね〜」
私は思わず携帯に話しかける。
恐らく隣の部屋ではつかさ、そしてみゆきも私と似たような事をしているだろう。
「大げさよね、たかだか誕生日に」
と言っては見るものの、あいつの笑顔を浮かべると、ついつい頬が緩み、胸がときめいてしまう。
「……って、これじゃ私変態じゃないのよ! そうよ! これはお礼よ、お礼!私達の誕生日の、だから特別な事じゃ――」
♪ あるいて あるいて♪
私が一人でのたうちまわってる(残念ながら、自分でも自覚はある)時にメールがやって来た。
私は物凄い勢いでメールを開ける。
『ターゲットは『萌えシスター』に連れられて外に出た。急ぎ我が家に来られたし』
「お姉ちゃん!」
私がメールを読み終わると同時に、つかさがノックもせずに部屋に入ってくる。
恐らくつかさの方もメールを読んだのだろう。つかさにしては普段より早い。だけど、まだまだ甘いわよつかさ
「つかさ行くわよ!」
私はそれだけ言うとつかさと入れ違いに部屋を出た。