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そして日曜日。
「よーし、やるわよ!」
「……うん」
やる気満々のかがみの声に、目を擦りながら眠たそうにつかさが答える。
「もうちょっと気合いを入れなさいよ」
着崩れしてるつかさの巫女服をなおすかがみ。
「えへへ、ごめんね」
つかさのいつもと全く変わらない笑顔に、かがみは溜息をした。
「じゃあつかさは鳥居と境内の掃除よろしく! ざっとでいいから!
私はその間に社務所で準備しとくから」
さすがに言っただけあって、慣れた様子でテキパキと指示を飛ばすかがみ。
「は〜い」
とてとてと鳥居へと向かうつかさ。途中でこける。
そして照れくさそうにかがみの方を振り向く。
それを見てやっぱり二人で、準備をしなくて良かったとかがみは思う。
確かにつかさとやったら、絵馬やお守りの数が足りなくなりそうだ。
だからといってつかさの存在がかがみの足を引っ張るということはなかった。
家事全般が得意なつかさに掛かれば、『ざっ』とでもかがみの結構本気より、綺麗になるのは間違いがない。
得意不得意、お互いをおぎあえば二人の姉よりも完璧に出来る、少なくともかがみはそう思っていた。