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つかさとはもう長い付き合いになる。
付き合って数年。出あった所から数えたらもう少し長い。
これは家族をのぞけば、誰よりも1番長い。
だから何を考えてるかなんて大体分かるし
何よりつかさは隠し事が下手だ。
「確かにオレは雪が苦手だ」
即座にトラウマが思い起こされるなんてことはなくなったけど、それでもやっぱり見たくないのにこしたことはない。
でもそれはオレだけ
そして雪には神秘的で惹かれる部分がある。
きっとロマンチストなつかさはそこに魅力を感じるんだろう。
嫌いなもの、好きなもの
どっちも強要なんてできない
「つかさ、オレに遠慮なんかしなくていいから」
「……シンちゃん………」
「オレが嫌いだからって、つかさも嫌いになることはないさ」
理解してくれて、側にいてくれる
それだけでいい
「シンちゃん」
つかさの体を回してるオレの手に、つかさの手が乗せられる。
それはとても暖かくて、優しいもの
サー
そしてつかさは、空いてる片方の手でカーテンを閉める。
「……つかさ」
「もう十分わたしは堪能できたから、シンちゃんを心配させるくらいに」
振り向いたつかさは微笑んでいた。いつもみたいに屈託がなく、でも出会った時よりもはるかに大人な顔で。
強要なんてされるわけがない
つかさのことを
「もう寒くなってきたから、明日は昼まで寝てよ〜」
そう言ってつかさはオレを引っ張っていく。
その姿は出会った時と一緒で、少し子供っぽい。
さっきまでの母性溢れるのとは逆な姿に思わず苦笑がもれる。
「つかさ、ツッコムところはいっぱいあるけどな、取り合えず1つ」
「うん」
そこでオレはつかさの体を下から上まで見てから一言。
「服も着ずにシーツ一枚引っ掛けてるだけじゃ寒いって」
オレの言葉につかさの動きが止まる。
そしてみるみるうちにその顔が朱に染まっていく。
「シ、シ、シ、シ、シンちゃんのえっちぃぃぃぃぃい!!!!」
もちろんこんなつかさも大好きだ
〜 F I N 〜