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「ふぇ!? な、なにシンちゃん?」
大声で呼び止めてきたシンちゃんの顔は少し怖い顔。
どこか気にいらなかったのかな?
料理?
態度?
それともこのパーティ自体?
でもシンちゃんはなにも言わず、わたしの方へつかつかと歩いてくる。
「つかさ」
呼びかけてくるシンちゃんの顔は、もういつもの優しいシンちゃんで
と思ったのもつかの間、わたしはシンちゃんに、ぎゅと抱きしめられたの。
「今日はありがとな」
「うん」
抱きしめ方や口調でわかっちゃうよ
よかった、シンちゃんとっても喜んでくれた
「今日の分はまだ返せないけどさ」
「そんなことないよ、プレゼントももらったし」
それにわたしはいっつもシンちゃんに見守られてるし、返してもらうものなんてなにもないよ!
そう言う前にわたしの口は塞がれる。
いつもだったらキス
でも今回は手で抑えられた。
「いつか、いつかさ
絶対に、絶対に返すから!
だから! ……だから………」
そこでシンちゃんの勢いが止まる。
すごく言いずらそうにしてるシンちゃん
お返しってなんだろう?
なにを言おうとしてるんだろう?
自分にすごく厳しいシンちゃんだから、きっと今は言えないんだね
だったら、わたしにできることは
口を塞いでいたシンちゃんの手に、自分の手をのせる。
シンちゃんは気付いたのか、何も言わずに手を話す。
「だったら、待ってるよ! シンちゃんが返しに来てくれるのを!」
シンちゃんは驚いた顔をして、そして優しく笑って
「わるい」
優しくわたしをまた抱きしめて、放さなかった
~ F i n ~
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