[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。





「ふぇ!? な、なにシンちゃん?」

 大声で呼び止めてきたシンちゃんの顔は少し怖い顔。

 どこか気にいらなかったのかな?



 料理?

 態度?

 それともこのパーティ自体?



 でもシンちゃんはなにも言わず、わたしの方へつかつかと歩いてくる。



「つかさ」

 呼びかけてくるシンちゃんの顔は、もういつもの優しいシンちゃんで

 と思ったのもつかの間、わたしはシンちゃんに、ぎゅと抱きしめられたの。



「今日はありがとな」

「うん」



 抱きしめ方や口調でわかっちゃうよ

 よかった、シンちゃんとっても喜んでくれた



「今日の分はまだ返せないけどさ」

「そんなことないよ、プレゼントももらったし」



 それにわたしはいっつもシンちゃんに見守られてるし、返してもらうものなんてなにもないよ!



 そう言う前にわたしの口は塞がれる。

 いつもだったらキス

 でも今回は手で抑えられた。



「いつか、いつかさ

 絶対に、絶対に返すから!

 だから! ……だから………」

 そこでシンちゃんの勢いが止まる。

 すごく言いずらそうにしてるシンちゃん



 お返しってなんだろう?

 なにを言おうとしてるんだろう?



 自分にすごく厳しいシンちゃんだから、きっと今は言えないんだね



 だったら、わたしにできることは



 口を塞いでいたシンちゃんの手に、自分の手をのせる。

 シンちゃんは気付いたのか、何も言わずに手を話す。



「だったら、待ってるよ! シンちゃんが返しに来てくれるのを!」

 シンちゃんは驚いた顔をして、そして優しく笑って



「わるい」



 優しくわたしをまた抱きしめて、放さなかった





~ F i n ~   






戻る        別の日常を見る