『Birthday Bom』
1
「えへへ」
「つかさ、だらしない顔しないの」
お姉ちゃんに言われて戻すんだけど
「えへへ」
すぐに頬が緩んじゃう
今日はもう起きてからずっとこんな調子
でもね、こんなことになっちゃってるのはちゃんと理由があるんだよ
「つかさまた〜その年で誕生日を祝ってもらうからって、そんなに嬉しがるのはあんたくらいよ」
「えへへ、だって仕方ないよ」
そうなの、今日はわたしがシンちゃんと付き合って初めての誕生日。
去年までは友達だけど、今年は恋人としてシンちゃんが祝ってくれる。
「はいはい、ごちそうさま」
「お姉ちゃんあのね………」
今までずっとお姉ちゃんと誕生日を一緒に過ごしてきた。
でも今年は違う、それどころかわたしはお姉ちゃんが好きだった人を―――
「こら、さっきまでの浮かれっぷりはどうしたの?」
「だって………」
「私は別にこの年で祝ってもらってもね。つかさの今日の話が聞けたらそれで満足」
「お姉ちゃん………」
「聞かせてくれるんでしょ? 今日のこと」
「うん!」
双子だけどやっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃん。
いつもこんな優しく、わたしを見守ってくれてる。
シンちゃんを好きでいられ続けれるのはお姉ちゃんのお陰。
もちろんシンちゃんがとっても魅力的なのも理由だよ♪
わたしってほんとに恵まれてる