シンさんの自信に満ちた声を聞くと、自分がいかに小さなことで悩んでいたということを思い知らされます。

 シンさんなら、私がクリスマスイブにおける彼女らしくない振る舞いをしてしまっても、笑って許して下さるでしょう。

 本当に甘えています。



「では明日よろしくお願いします」

『ああ』

 そしてその甘えるのが本当に心地よいのです。

 そして出来るならシンさんも私に対して同じ想いを抱いてほしい、というのは高望みなのでしょうね

 シンさんはとても強いお方ですから



「それでは、今日はこの辺で」

 いくらシンさんといえども連日のアルバイトでお疲れになられているはずです。

 少しでも休んで頂かないと。シンさんの健康が何よりも一番なのですから



『そうだ、みゆき』

「はい、なんでしょう?」



 …………。

 …………。



 今度はシンさんが沈黙を生み出されます。

『やっぱりいいや。……明日言うな』

「そうですか」

『お休み、みゆき』

「お休みなさい」



 シンさんは何をおっしゃりたかったのでしょう?

 ただシンさんの口調には、どこかしら照れ臭いのを隠しておられてるみたいだったのできっと言われたら嬉しいお言葉なんだと思います。



 勝手な思い込みです

 ですが、そう外れてはいないと思っています。



 さすがはシンさんですね



 もう私を楽しませて下さっています



 本当に明日、クリスマスイブが楽しみです





〜 F i n 〜   






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