『What existence?』
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『今日来るんだよね?』
『ああ』
ディスプレイを隔ててるとはいえリアルタイムでの答えに、私の頬が思わず緩む。
『道覚えてる?』
『忘れるわけないだろうが』
「だよね〜」
ついに頬が決壊し、ニヤニヤが外に出る。
シンは二年近くもわたしの家に住んでいたんだから、そうそう忘れるわけがない。
そしてそれが楽しい思い出だったから、また会いに来てくれる。
『ていうかみゆき達と来るんだしw』
そこで別の女の子の名前を出しますか………、いや、いいけど。
シンが久々に来てくれるということで舞い上がっていたけど、
明日のわたしとひよりんの合同誕生日会には友達一同が祝いに来てくれるのだ。
二年前のわたしの誕生日にシンがこの世界にやってきた、そして去年の誕生日には十八禁ソフトが解禁になった。
そして今年はいままでにない大人数で祝われる。
「いやー恵まれてるね〜」
お母さんは生まれてすぐに亡くなったけど、騒がしすぎるお父さん、仲の良い従姉妹、
自分の趣味に理解を示す親友たち、そして好きな人。
これだけのリア充はそうそういるもんじゃないよ〜
『今日は徹夜すんなよ』
それを最後にしてシンは落ちた。
言われなくてもそのつもりだよ。せっかく久々に会えるのに寝不足で朦朧、なんて勿体ないことはしない、というかしたくない。
私もクエストをもう一つだけ余分にこなし、寝る準備に入った。
自分が年を取ったって思うのは、嬉しいと感じることが少なくなったことだ。
別に毎日がつまらないってわけじゃないし、楽しい、でも興奮するまではいかない。
ほんと、年は取りたくないよね。
あっ、やばい
ドキドキが止まらない