『新生活』
1
「おはようございます」
「ああ、あはよう」
「おはようございます」
キッチンに顔を出すとそうじろうさん、こなた、ゆたかはすでに朝食を食べていた。
どうやらオレが1番起きるのが遅かったらしい。
そうじろうさんやゆたかはともかくとして、こなたよりも遅いとは………。
「こなた、今日は早いじゃないか?」
「ま〜ね〜さすがに新学期くらいはねー」
なるほど。それにゆたかの手前だらしないとこは見せれないってとこか…その気持ちは分かるけどな。
「お兄ちゃん昨日眠れた? 私は緊張して早く起きちゃって………」
「例の子もいるんだろ? それにゆたかなら新しい友達がすぐ出来るって」
「そうそう、ゆーちゃんはいい子だからだいじょーぶ!」
「う、うん、ありがとう! お姉ちゃん、お兄ちゃん!」
「しかし賑やかになったな〜」
そう言って嬉しそうに目を細めるそうじろうさん。
感慨深いというならオレもそうだ。1年前にはこうなるとは想像も出来なかったな………。
「はーい、男性陣! 目が遠いよー、新学期なんだからそんな目禁止! 朝飯をチャチャっと食べる!」
こなたに注意されオレとそうじろうさんはお互いを見合わせ苦笑し、朝飯の続きを食べだした。