「ああ、いいぜ」

「はは、そうだよねーやっぱいかない………、えっ?」



「いや、だから行くって」



 …………



「えっ! まじで!? 本気!?」

 予想と違いあっさり頷くシンにわたしがもろに動揺する。

 そんなわたしの様子がよっぽどおかしかったのか、シンは笑いながらわたしの頭をくしゃりと撫でる。



「最近お前にかまってやれなかったからな

 かがみ達にもそう言われたし」

「減点二〜」

 少し口を尖らせシンの手をどける。



「なんだよ、それ?」

 一つ、わたしを子ども扱いした

 一つ、理由が他の女の子に言われたから



 とわたしは心のなかでシンに理由を突きつけてやる

 全く空気が読めない子だよ、シンは



「じゃあ、用はすんだし」

「うん、……どったの?」

 すんでのところで閉めるドアを止めるシン。

 そしてにかっと劇中では見たことのないけど、もう見慣れた笑みで



「じゃあ、日曜目一杯遊ぼうな!」

 それだけ言ってドアを閉めた。

 そりゃもう本当に嬉しそうに



「なにあのフラグメーカー………」

 私はさっきとは別の痛さを生み出す胸にそっと手を置きながら呟いた。





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