『Can memories are thrown away?





「〜でね、くさいのよ。

 あっ、そうそう、あんた初詣は来るの?」

「行くよ〜というかお父さんが行く気マンマン」

「あははっ! あのおじさんらしいわね。

 ……そ、それであ、あ、あいつも、く、来るの?」

「シン? 行くよ〜よかったね〜かがみん☆」



 かがみの言う『あいつ』とは、わざわざ聞かなくても分かってるけど、敢えて言葉にする。それが常識。それがツンデレをからかう方法。

「なんで、わたしがよかった―――」

「こなた! いつまで電話してるんだよ!?」

 かがみのツンデレっぷりを楽しもうとしたわたしに、シンの声が飛んで来る。



「とほほ〜シンに捕まったから切るね」

「はいはい、それじゃまたね」

 わたしはかがみとの現実逃避手段であった電話を切り、大掃除へと帰還した。





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