『結成! SOG団!?』
1
「こなた、そろそろ学校に行くぞ」
「待ってよ…こっちは徹夜でゲームして死にそうなんだから」
「そんなのお前が悪いんだろ」
シンが溜め息をしつつ、呆れた目でわたしを見てくる。
少し前のシンだったらわたしの答えに怒っていた事だろう。
だけど今ではだいぶわたしの行動に慣れてきたのか、シンもだいぶ穏やかな顔をする様になった。
「でもシンって毎日キッチリ起きるよね」
「ああ。これは習慣みたいなもんだからな」
うーん、まだまだゆるさが足りないね。
まっ、難しければ難しいほどクリアーしがいがあるってもんだよ。
「なんだよ、その目は………? って、そんな事より早くしろよ! かがみとつかさを待たせちまうだろ!!」
「へ〜かがみとつかさに早く会いたいんだ♪」
「バ、バカ! ち、違う! アイツらを待たせたら何言われるか分かんないだろ! 特にかがみに」
「はいはい、そうだねー」
朝からのツンデレをわたしは軽く頂きつつも流す。
最初は学校に行くのも嫌がってたのに、今ではなんだかんだ言って楽しそうなシン。
なんか日に日にフラグを回収して、変わっていくシンを見てると、親鳥になった気分だね。
「いいから、行くぞ!!」
シビれをきらして、わたしの手を取るとシンは玄関まで走っていく。
「ち、ちょっと、シン!!!」
「アンタの意見は聞いてない!!」
振り向いた顔は相変わらず気難しげな顔。
だけどなぜかわたしはその顔に見とれていた。
「靴はいたな!? 行くぞ!!」
その言葉と同時にシンは再びわたしを引っ張り、外に飛び出した。