『結成! SOG団!?』





「こなた、そろそろ学校に行くぞ」

「待ってよ…こっちは徹夜でゲームして死にそうなんだから」

「そんなのお前が悪いんだろ」

 シンが溜め息をしつつ、呆れた目でわたしを見てくる。

 少し前のシンだったらわたしの答えに怒っていた事だろう。

 だけど今ではだいぶわたしの行動に慣れてきたのか、シンもだいぶ穏やかな顔をする様になった。



「でもシンって毎日キッチリ起きるよね」

「ああ。これは習慣みたいなもんだからな」

 うーん、まだまだゆるさが足りないね。

 まっ、難しければ難しいほどクリアーしがいがあるってもんだよ。

「なんだよ、その目は………? って、そんな事より早くしろよ! かがみとつかさを待たせちまうだろ!!」

「へ〜かがみとつかさに早く会いたいんだ♪」

「バ、バカ! ち、違う! アイツらを待たせたら何言われるか分かんないだろ! 特にかがみに」

「はいはい、そうだねー」

 朝からのツンデレをわたしは軽く頂きつつも流す。

 最初は学校に行くのも嫌がってたのに、今ではなんだかんだ言って楽しそうなシン。

 なんか日に日にフラグを回収して、変わっていくシンを見てると、親鳥になった気分だね。



「いいから、行くぞ!!」

 シビれをきらして、わたしの手を取るとシンは玄関まで走っていく。

「ち、ちょっと、シン!!!」

「アンタの意見は聞いてない!!」

 振り向いた顔は相変わらず気難しげな顔。

 だけどなぜかわたしはその顔に見とれていた。



「靴はいたな!? 行くぞ!!」

 その言葉と同時にシンは再びわたしを引っ張り、外に飛び出した。





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