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『待ってるよ〜』
あいつからすぐにメールが返ってきた
珍しく近くに携帯があるみたいだ
文面と相まって思わず笑みがこぼれた。
その後もあいつから『今どこ?』といったメールが、二駅に一回はやってきた。
あまりの珍しさに雪でもふるんじゃないかと、窓の外を眺めたりもした。
とはいえ、これだけ帰りを待ちわびられていると悪い気は全くしない。
こんなにあいつが可愛いことをするのもクリスマスという日の魔力なんだろうか?
だけど、もう少しで最寄駅に着くその時
『ちちょと、買い物頼まれるかなー?』
こんなメールが来た。
文面通りなら何も問題はない
ただこのタイミングでは今更感が強い。
そして最初の打ちミス。俺達二人の共通の親友でもあるまいし。
これは明らかに何かが原因で動揺している
『何を買ってきたらいいんだ?』
そう返すと、今までよりも明らかに返信ペースが遅くなった。
やはり、俺を家に帰らしたくない?
『かゆとウマ』
「あるか、そんなの!!」
車内の中なのに思わず絶叫する。