『Which heavy the past or the weigh?』
いずれ終わるだろうと桜の木を眺めていたけど、どうやら話は少し前から進んでいないらしい…無理もないか。
今クラスで話し合ってるのは『ミス陵桜コンテスト』に誰が出るかなんだけど…この場面で立候補する女はまずいないだろう。
立候補すれば自信過剰と女同士で後ろ指を差されかねない。
「どなたか立候補される方はおられませんか?」
みゆきが再びクラスの皆に尋ねるが、反応はやっぱり0。
みゆきもそれは分かってるんだろうけど、立場上決めなきゃいけないし損だよな〜学級委員長ってヤツは。
といってこのままみゆきを放っとくのもな〜。
「あー、いいか?」
「はい、なんでしょうか? アスカさん」
手を挙げたオレを委員長モードのみゆきが当てる。
「これだけ聞いても出ないなら推薦にしたらどうだ?」
「……そうですね、そうしましょう」
オレの提案に頷くみゆき。
まあ推薦でも男は意見を言えないけど…男が女を推薦したら、学校中であらぬ関係を噂されかねない。
特に何故か女の友達が多いオレは。
それでも立候補だけよりはよっぽど話が進むのが早くなるはず………。
「ではどなたか――」
「はーい、みゆきさん!」
声を出したのはこなただった…なんだ、この嫌な予感は………?
「はい、泉さん」
「このクラスの代表はみゆきさんがいいと思うよ! 凹凸激しいしイケるって!」
ドッ
こなたの発言にクラス中が沸く。
「そ、そんな…い、泉さん………」
「もうそれでいいじゃん」
「高良さんは美人だしいいんじゃない?」
こなたのセクハラ推薦に効果があったのか、あっという間にクラスの大半がみゆきをクラス代表に押す声になった。
「……わ、分かりました…ではB組の代表は私という事で………」
ぱちぱちぱちぱちぱちぱち
観念し肩を落とすみゆきにクラス中から拍手が送られた。
その様子にオレとつかさは目を合わせて、引きつった笑みを浮べ合った。