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今までちょっと睨んだだけで謝る様なヤツが、いきなり怒鳴り返してきた事にオレは少なからず驚いた。
「さっきから何あんた!?
自分の事は聞くなって言っといて、他人には答えろ!? 初対面だから下手に出てたら調子に乗るんじゃないわよ!!」
コイツ、さっきまで猫被ってたな…性格がぜんぜん違うぞ………。
そんな事を思っている間にも柊かがみの攻撃は続く。
「だいたい、なんで妹って聞くと反応するのよ!? こなたに近付いたといい………、まさかあんたロリコン!?」
「オイ」
柊かがみの指摘に青筋を立てるオレ。
そっちこそちょっと黙ってれば好き放題………。
「でも、残念でしたー!
つかさは私の双子の妹! 私と同い年だし、背も平均身長くらいあるし、あんたの趣味の対象外!!」
「アンタ………」
「何よ!?」
「妹の事話してるぞ」
「え? あっ…し、しまったー! ………」
頭を抱える柊かがみ。
表情がよく変わるヤツだな…さすがこなたの知り合い、どっか変わってるな。
「ちょっと! なにニヤけてんのよ!?」
「え?」
言われて気が付いた…オレが初対面の相手に笑ってる事に………。