『First contact』 〜かがみ編〜
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久しぶりに晴れたわね。
放課後、私は窓の外から空を見て気付いた。
梅雨とはいえああも毎日、雨ばかり降ってると気分が滅入ってくるってものよね〜
「かがみー! アキバ行こー!」
私のアンニュイな時間は、教室に入ってきた侵入者によって終わりを告げた。
「そう言えば、あんたとそういうとこ行くの久しぶりね」
「うん、ここ一ヶ月くらい行けてなかったからね〜」
「バイト入れすぎなんじゃないの? 体を壊したら元もこもないわよ」
「ふ〜ん、かがみ、わたしのこと心配してくれるんだ〜?」
にやついたした顔で私を見てくるこなた。
し、しまったー!! つ、つい………
「なっ! ……バ、バカ…ち、ちが………」
「かがみんはかわいいね〜♪」
「う、うっさい!! ……で、ホントのところはなんなのよ?」
「イベントが重なったんだよ。
バイトの歓迎会や親戚の結婚式や異世界からの来訪者(ストレンジャー)のもてなしとかあってね」
「なんか最後に意味不明なのが有った気がするんだけど………」
「それはかがみんにもいずれ分かるさ」
そう言ってこなたは不敵な笑みを浮かべた。
「それで今日買うのは決まってるの?」
こなたにからかわれてると判断した私は話題を変える。
「あ、うん。取りあえず欲しい物だけはリストにしてきたよ。」
「こ、これは………」
こなたから渡されたリストを見て、私は思わず小さく呻いた。
何もこなたの字の汚さに驚いたのではない、書いてある品物の量に驚いたのだ。
「……こんなにあるの? ………」
「多分もっと増えると思うよ〜♪ なんてったって、聖地にはまだ見ぬ強豪が――」
「威張るな! こんなにどうやって持って帰るのよ!?」
書いてあるリストの商品だけでも私達には持ちきれない量なのは確実だった。
「んっふっふっ。安心したまえ! こんなこともあろうかと………」
そう言って、普段持ってきてない携帯電話を取り出すこなた。
「……ちょっと、みゆきとかを呼ぶんじゃないでしょうね?」
先に釘を刺す私。
そうでもしないとこいつの場合本気でやりかねん………。
「違うよ、強力な助っ人を呼ぶんだよ〜」
私の不安を余所にこなたは何処かに電話を掛けた。