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「……一緒ってどういうことよ?」

 お姉ちゃんは腕を組んで睨みつけるようにわたしを見てくる。

「えーっとね、そのままの意味。わたしもお姉ちゃんには幸せになってほしいもん。だから………」

「……だから…何よ?」

「だから…ちゃんと勝負しよ! それでお姉ちゃんに負けてもわたしは悔しくないし、今のままより絶対いいから!!!」

「……つかさ………

 はぁ」

 わたしの言葉を聞き終わるとお姉ちゃんは溜め息を吐いたの…ひょっとして呆れられてる?



「……私は悔しいわよ、つかさに負けると。だから」

 そこでお姉ちゃんは言葉を止めると口の端を吊り上げる。

「私が勝つから」

「わ、わたしだって、負けないよ!!」

 いきなりのお姉ちゃんの勝利宣言にわたしはしどろもどろでなんとか答える。

 ……もうなんか結果は見えちゃってるかも………。

「つかさ」

「なに?」

「ありがとう」

「うん!」

 お姉ちゃんの微笑みにわたしも笑顔で返したの。





「知ってる? みゆきもあいつの事が好きみたいよ」

「ええー! そうなの!? でも言われてみたら………」

「なんだよ、急に走ってったと思ったらかがみのとこに行ったのか」

 帰ろうとしたわたしたちは後ろから声を掛けられたの。声を掛けてきたのは………。



「お前達本当に仲良いな。知り合いでも姉妹がいたんだけどそれ以上だな。やっぱり双子だからか?」

「関係ないんじゃない? ねぇ?」

「うん!」

「後、この前テレビでやってたんだけど、双子って同じ人を好きになるってホントか?」

『ないしょ!!』

 わたしとお姉ちゃんは全く同時にそう言って口に人差し指を当てる。

「それくらい教えろよ………」

「えへへ、だめ」

「そうよ」

『ねえー』

「あーもう、勝手にやってろ!」

 わざとらしく乱暴に歩いていくあの人を見て、わたしとお姉ちゃんは微笑み合って追いかける。



 わたしとお姉ちゃん、二人は双子で、二人は



 恋のライバル





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