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「明日の新聞に答えが出るんだから、ちゃんとチェックしなさいよ」
「わかった、わかった」
見慣れた廊下に、見慣れた制服、そしてお二人の仲の良い会話、今日が大一番の試験ということを思わず忘れてしまいそうになります。
「それでちゃんと私とみゆきに点数を報告すること、いい?」
「うるさい!」
結局、今日一日あの方はつらそうな顔ばかりしておられました。
それでも試験を無事に終わらせられたようです。
本当に大変だったと思います。
過去と、今と、戦い、私達を守る。
私などでは想像できないくらいに困難なもの
それをやり遂げられたあの方。
本当に
「おつかれさまです」
私の言葉に込められた意味が分かったのでしょうか、あの方は照れくさげな顔をして、頭をかかれます。
「ありがとな」
今日一日同じ教室にいたはずなのに、さっきよりもあの方が大きく見えるのは私の気のせいでしょうか
「私とみゆきでえらく差があると思うんだけど?」
「気のせいだな」
「気のせいなわけあるか!」
「気のせいだ!!」
「あっ!」
私の小さな叫びに、かがみさんとあの方は痴話喧嘩を止めて、私の視線の先へと目を移します。
そこには紺色と呼べるような、日が落ちかけた空がありました。
「雪、上がりましたね」
「まだ積もってはいるけどね」
確かにかがみさんのおっしゃられるように、雪はまだ地面の大半を埋め尽くしています。
ですが、空の様子からこれ以上に積もることはないと思います。
「帰ろうぜ」
あの方はそれだけ言うと窓から離れ、前に進まれます。
そして私もかがみさんもあの方に続きます。
帰りは少し距離を縮めて歩けそうです
〜 f i n 〜