『別にお前が、誰と一緒になろうが』

『1人でいてようが』

『元の世界に行こうが』

『これだけは最後に言っておく』



『『『『あいつを泣かしたら、タダじゃおかないからな!!!』』』』



 バカップル満開の言葉を最後にこの世界は暗転した。





「――ちゃん、――ちゃん」

 オレを呼ぶ声と揺さぶられる体によって、オレは目を開ける。

 視界に入るのは見慣れぬ木製の屋根。



「つかさーシン起きた?」

 姿を現したかがみ、そして横で座ってるつかさも白と赤の二色の特殊な格好をしている。



「ああ、お前達の家の手伝いに来てたんだっけ?」

「うん、そうだよ」

「ちょっとしっかりしてよ、元旦は朝も忙しいのよ」

 どこかのんびりとした会話を交わすオレとつかさにかがみは少々呆れた顔、注意する。



「へいへい、仮眠も取ったし大丈夫だ」

 オレは立ち上がるとノビを一つ。

 大晦日からそうじろうさんとこなたが初詣に来る間、情けないが、助っ人のオレが1番バテていたという悲しき事実。

 ここからは汚名返上と行くか!



「シンちゃん、初夢は見た?」

「ン?」

 つかさの質問にオレは首を横に倒す。



 なんか見た気がするけど、イマイチ内容は覚えてない。

 まあ夢なんてそんなもんなんだろ



「みゆきももう少しで来るみたいよ、最低そこまでは頑張ってよね」

「ああ」

 なんか不自然なくらいに、自然に笑顔で返せた。

 それがなんでか分からないけど



 オレの中で何かが変わった気がしたのは、年が明けたからかもしれない





『初夢』 〜 f i n 〜   






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